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 No.1871号

合板多様性で再生なるか

国産針葉樹合板の新規用途開拓

国産合板は、ここ10数年ほどで急速に針葉樹化を進めたが、その結果、木造住宅の構造用に用途が特化し、南洋材時代に培った家具や建具向けは合板なら輸入品や、同じパネル製品なら繊維板関連製品に入れ替わった。一方で、国産材利用の増加を狙った設備投資が、国の補助金という後押しも手伝って合板生産能力を押し上げており、木造住宅の構造用面材に依存しない用途開拓が避けられなくなっている。

また、用途限定化と余力ある生産能力では、合板供給の過剰感を簡単に誘ってしまい、針葉樹合板の安値販売を助長することを危惧する声も根強い。

現在、主な国内合板メーカーが製造している非構造用合板を挙げると、丸玉産業がトド松を活用したフロア台板や壁下地材など、セイホク・西北プライウッドが塗装型枠用やフロア台板、内装・家具・インテリア用など、林ベニヤ産業の塗装型枠用やバス床用など、新栄合板工業の塗装型枠用など実に様々な商品が世に送り出されてきた。各社生産量における構造用比率はまだ9割前後と高率だが、これら商品群を見ると、構造用合板をこのまま生産し続けることに危機感を抱いているとも捉えることができる。

ただし、一足飛びに非構造用合板の用途開拓が進み、新規需要を即座に獲得できるほど、現在の需要開拓が甘いものではないことを、当の合板メーカー側も理解している。例えば型枠用だが、需要側(商社、問屋、型枠工務店)は以前に比べて国産材利用の意義に耳を傾けるようになったというが、製品品質のベンチマークは引き続き南洋材型枠合板にあり、国産材を使った合板利用の社会的な意義と製品の性能という評価の方向性がある。