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 No.1899号

2013年3月期中間決算㊤ 建材・住宅会社

住宅着工微増で収益連動
震災混乱要因薄れる

2013年3月期の上期中間決算は、前年の東日本大震災の仮設住宅や合板不足などの特殊要因がなくなったが、需要面では穏やかな回復基調にあり、建材メーカーは増収増益が基調となった。住宅メーカーなどでは過去最高益を記録する会社もあった。大手ハウスメーカーでは、震災後の住宅需要の変化を上手く取り込み、創エネ、省エネ機器などを上乗せして1棟当たりの受注金額が増加する傾向にある。パワービルダーなど戸建て分譲住宅会社では、価格は逆に低下傾向にあり、粗利率の低下を販売棟数でカバーしようという薄利多売戦略をとるところも出てきた。注文住宅を手掛けるビルダーでは制震工法や太陽光発電を標準搭載化し販売を伸ばすところもあるが、販売価格には反映しきれていない面もある。

 比較的堅調な需要環境にも影響され、賃貸住宅最大手の大東建託の受注が過去最高となり、大和ハウス工業も事業分野を住宅から商業施設や介護施設など非住宅分野へと多角化を進めてきたことが功を奏し、売上高、営業利益、純利益ともに過去最高で増収増益となった。

 建材メーカーでは大建工業が増収減益ながら通期計画を上方修正するなど需要環境は悪くない。消費税率の引き上げに対する駆け込み需要はまだ感じられないとの見方をする経営者が多いが、駆け込み需要の時期、規模はともかく反応がないわけはない。分譲住宅やマンションデベロッパーでは、用地の仕入れを拡大する傾向にあり、ある意味では駆け込み需要に備えた仕込みは始まっている。衆議院選挙でも消費税は大きな論点になっているが、選挙結果によらず消費増税は避けられそうにない