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 No.1917号

進化するパネル工法

工期短縮にプラスαで差別化

木造軸組パネル工法は、約20年前に開発され、大手ビルダー等が独自の仕様を開発するなど各社各様の仕様で供給されてきた。木造住宅の生産合理化に寄与することが期待されていたが、差別化を目的としたパネル化は、コスト削減にはつながらず、気密・断熱工法など性能面を重視する住宅会社や高気密・高断熱住宅のFCなどの採用にとどまっていた。

 パネルの普及に向けて状況が大きく変化した背景には、大工職人不足の深刻化がある。2010年の国勢調査では大工が35万人を切り、東日本大震災の復旧工事で職人不足が一気に顕在化した。深刻な職人不足のなかでパネルに対する要望が高まり、これまで独自仕様にこだわってきた住宅会社もパネルの仕様共通化に向けた合意が得やすくなってきた。

 パネルは、基本的には住宅の図面が確定した後、邸別に割り付けを行い製作する受注生産だ。ルールを決めておいても、土地の形状などで必ずしも規格どおりのパネルを使えないという問題がある。

 東日本大震災以降は、施工力不足が顕在化し、パネルに対する要望が高まっている。これまでは住宅会社が決めた仕様のパネルを各地のパネル工場が製作していたが、最近ではパネル工場側から仕様提案を受け入れるケースも出てきている。木造軸組パネルは製作の大部分の工程を手作業で行っているため、生産量の拡大は簡単ではない。パネル化を行っている戸建て分譲住宅の大手の仕事が非常に忙しいことに加えて、賃貸大手にもパネルの生産工場を拡充しようという動きがあり、新規でパネル化に取り組む住宅会社は、生産工場を確保するのが難しくなっている。

 特集では、勝田産業、LIXIL、けせんプレカット、エスエフピースステム、兼希工業、エス・ジー・シー、山梨住宅工業、ハセベ、ドリームパネル、ウエキハウス、エコホームパネル、セブン工業、ウエハラ、ナカザワ建販、ジェー・プレックス、ヨドプレ、プレックコンポーネントの取組みを取材した。