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 No.1959号

2013年商社レビュー

需要回復し活気戻る
販価上昇し売上増

13年の林産物輸入業務は、需要に勢いが増すなかで、円安、産地高によるコスト高の価格転嫁もおおむね進んだ。近年にない状況だった。木材関連の商社は売上高が増加したことで売上総利益額(粗利)は増加したものの、これに連動して同利益率が上昇したとは必ずしも言えない。仕入れ先、販売先ともに件数が限定されてきたうえ取扱数量が縮小し、効率良い貿易業務ができにくい状態が続いているからだ。今日の例では、南洋材丸太では三興プライウッドの合板工場、NZ丸太ではオービスの姫路製材工場の閉鎖などで、全体の輸入量が多くないなか、大口消費先が減少すれば、営業基盤の再構築を迫られることになる。

13年の新設住宅着工戸数は98万戸で前年比10万戸増加した。14年4月からの消費税率引き上げを前にした駆け込み需要と、安倍政権による景気回復機運が相乗したもので、木材・建材全般におう盛な需要を形成した。08年のリーマン・ショック以前に次ぐ需要水準に戻ったようだが、今年は再び減少に転じるとの見方だ。したがって、林産物輸入量も減少し、商社の売上高も減少する。

そんな状況下で商社では中国市場を軸とした3国貿易に活路を見いだそうとするところが増えてきた。丸太、製材品にとどまらず、建材(木質、非木質)なども取り扱っている。地域もアジア、中近東、北アフリカなどへとグローバル化が進んでいる。要は、日本市場偏重からの脱却だが、必ずしも日本市場のような商社介在ビジネスがどこでも通用するとは言えない。バイオマス関連は商社の組織によっては業務の壁があり、木質素材トータルで事業を展開できる会社は限られている。エネルギー関連では営業として成り立つものかどうかの見極めもこれからだ。13年の木材関連の商社の取り組みをレポートした。