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 No.2024号

決算

円安効果、国産材が収益貢献
輸入関連、軒並み不振

木材専門商社の15年3月期は王子木材緑化(東京都、大原寛信社長)が増収、物林(東京都、淡中克己社長)が増益となったほかは減収減益となった。新設住宅着工の落ち込みと資材価格全般の値下がりで売上高が減少し、これにつられて利益が圧縮された。

当期は、14年4月の消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の余韻が5月ごろまであったが、それ以降、需要が落ち込み、内外からの供給過多で需給バランスが崩れ、資材価格が値下がりした。口銭率も圧縮された。

年初からの見込み輸入資材が売れ残り在庫となって増えたうえ、円安によってコスト高となり、過大な負担となって販売元を襲った。製品では欧州材、構造用集成材、合板などがその最たるもので、一様に苦戦した。とりわけ、構造用集成材を含む欧州関連資材が赤字となった。米材以上に製材品のバリエーションが少ない欧州材製品は大量入荷に陥りがちで、当期も収益の足を引っ張る元凶となった。

一方、素材分野では国産材丸太が健闘した。製材、合板に加え木質バイオマス原料としての需要が盛り上がり、下級材価格の底上げを見せたことが注目された。逆に、製材用材はメーカーの大型化が進んだとはいえ、供給過多と欧州材製品の値下がりも加わって販売単価が伸びず、製材丸太はバイオマス用材とは違い値下がりを余儀なくされた。合板用材は中間に位置しながらも比較的安定した価格の居所を続けたが、どちらかといえば杉で1万円(㎥)を割る場面がほとんどなく、高値が続いている印象をもたらしている。

俄然、動き出したのが国産材丸太輸出だ。円安を追い風に、中国、台湾、韓国などで本船か小口の場合はコンテナでの出荷となる。阪和興業、瀬崎林業、住友林業(集荷は住友林業フォレストサービス)、日本製紙木材、王子木材緑化などが大手だ。素材生産業者からの直接取引のほかブローカーを通じた集荷など様々だ。木材専門商社の決算を特集した。