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 No.2064号

2015年国産材レビュー

国産材素材需要、18年ぶりに2,000万㎥台
製材用は頭打ち

2015年の国産材素材需給は2,004万9,000㎥(前年比0.7%増)となり、1997年以来、18年ぶりに2,000万㎥台を回復した。増加は6年連続。製材市況の低迷から製材用は1,200万4,000㎥(同1.7%減)と3年ぶりに減少したが、合板用が335万6,000㎥(同5.2%増)と6年連続で増えたほか、チップ用(燃料用含まず)も468万9,000㎥(同3.9%増)と2年ぶりに増加に転じた。ただ、総需要が頭打ちになるなか、需要の過半を占める製材用が減少に転じたうえ、拡大を続けてきた合板用も伸びしろが減り、用材の国産材需給は飽和点を迎えつつあるかのように見える。当面は拡大を続ける燃料用や輸出用をどれだけ増やせるか、中・長期的には輸入製品のシェアをどれだけ獲得できるか、大型木造や土木関連など非住宅分野の需要開拓によって木材総需要をどれだけ増やせるかが国産材需給拡大のカギになる。

昨年9月に発表された14年の木材需給表では燃料用素材が初めて計上され、総需要7,581万4,000㎥(丸太換算)に対し、国内生産は2,366万2,000㎥となり、木材自給率は31.2%と1988年以来、26年ぶりに30%台を回復した。2014年の用材の国産材素材需給は直近の底である09年に比べ329万4,000㎥(19.8%)増えたが、国産材の木材需給は同538万8,000㎥(29.4%)も増えた。

問題は既存需要だ。国産材はこれまで素材需給が減少を続けるなかでもシェアを拡大する形で増加してきた。だが、15年の国産材比率は製材用74.2%、合板用79.6%、チップ用99.9%、素材全体で79.9%に達しており、今後の拡大はこれまで以上に難しくなると予想される。特に製材用は14年に1,221万1,000㎥と09年比196万8,000㎥増えたが、国産材比率は09年の72.9%から大きく増えず、素材需給全体が減少した15年は減少に転じた。国産材比率という点ではチップ用は既に伸びしろがなく、合板用も針葉樹構造用合板での利用がおおむね一巡し、今後は広葉樹が中心の非構造用の開拓という難しい局面に入る。総需要が拡大すればともかく、住宅着工の増加が期待しにくいなかで、これまでのような拡大は見込みにくい。

 林野庁は「森林・林業基本計画」で、前計画で20年に3,900万㎥としていた木材供給量の目標を3,200万㎥へ引き下げ、自給率50%の目標達成時期を20年から25年へ先送りすることを決めた。目標数量を引き下げたとはいえ、20年目標の達成には14年比834万㎥の増加が必要で、燃料用だけではとても埋められない。CLTや2×4製材など新市場の開拓が急がれる。